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口が閉じにくい原因、歯並びにあるかもしれません
人は呼吸をするとき、鼻から息を吸い込む鼻呼吸を行います。ところがお口がポカンと開いたまま呼吸をする「口呼吸」をしている方がとても多く見られます。
口で呼吸をすると、健康面で色々な悪影響が出ると言われていますが、お口の健康にも影響が及んでしまいます。その口が閉じにくい原因として、歯並びの悪さが関連しているかもしれないのです。
口呼吸によるお口の健康への影響とは?
では口呼吸は、お口の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。お口の中は常に唾液で潤っており、お口の中の健康バランスを保つ働きをしています。
しかし口がずっと開いた状態だとお口の中が乾燥してしまいます。唾液には細菌を洗い流す作用があり、口呼吸で唾液が減ると細菌だけがどんどん増えてしまいます。特に虫歯菌が増殖しやすくなり、虫歯リスクが高まってしまいます。
またお口の中には虫歯菌や歯周病菌だけでなく、様々な種類の細菌が非常に多く存在しています。お口の中の潤いが減ると細菌が大増殖し、不潔な状態になりやすくなります。その結果口臭がきつくなり、エチケット面に影響が出てしまいます。
そして歯並びへの影響も懸念されます。口が開いたまま長期間過ごすと舌が下方へ下がったままになります。舌は本来、舌の先端が上顎に触れているのが正しい位置であり、上顎の成長を促すことに繋がります。上顎が広がると歯が並ぶスペースが確保され、永久歯が正しい位置に並ぶ可能性が高くなります。
ところが口呼吸のまま過ごすと上顎の成長が促されず、狭いスペースの中で永久歯が生えてきてしまいます。その結果、出っ歯やガタガタの歯並びになってしまうのです。
口呼吸の原因が歯並びにある?
ではなぜ口呼吸になってしまうのでしょうか。口呼吸になる原因は様々で、鼻の機能に問題がある場合が多く見られます。慢性鼻炎や副鼻腔炎など、鼻が常に詰まった状態の方は鼻で呼吸をするのが苦しい状態でしょう。
鼻の機能に原因があると考えられる場合は、内科医や耳鼻咽喉科の医師の指導の下で改善を促しながら口呼吸を改善していきたいところです。
しかし鼻の機能に問題がないにもかかわらず、常に口が開いたまま呼吸をしている場合、歯並びが原因と考えられることもあります。特に出っ歯やオープンバイトは口が閉じにくく、閉じていたつもりでも気が付けば口が開いてしまっていることもあるでしょう。
本来なら幼少期に歯列矯正を行っておいた方が良かったのかもしれません。しかし様々な理由で矯正治療に至らず、歯並びが悪いまま成長して口呼吸も改善されなかったのではないでしょうか。
口呼吸を改善しようと試みても、飛び出している前歯や噛み合わない奥歯、ガタガタで色んな方向を向いている歯並びが邪魔をして、気が付けば口が開いてしまっているのかもしれません。
つまり「口呼吸をするから歯並びが悪くなる」だけではなく「歯並びが悪いから口呼吸になる」ということなのです。
口呼吸の原因が歯並びにある場合、矯正治療を受けることで口呼吸から鼻呼吸への改善を促すことが可能となります。軽微な出っ歯や歯並びのガタつきなら、部分矯正で改善できることもあるため、歯並びが気になる方はいちど専門医に相談してみることをおすすめします。
乳歯が抜けない・・・考えられることは?
乳歯は上下左右合わせて20本あり、永久歯が生えることで自然と抜けるか、歯科医院で処置をしてもらってその役割を終えます。
ところが、乳歯がなかなか抜けずに大人になってもずっと生えた状態のままの方もいらっしゃいます。本来なら抜けるべき乳歯が抜けないのは、どのような原因んがあるのでしょうか。
乳歯の生え変わりの時期について
生後6カ月くらいから生え始めた乳歯は、6歳ごろから少しずつ抜け始め、個人差はありますが、14歳ごろには全て永久歯に生え変わります。乳歯は上下左右合わせて20本あり、下から永久歯が生えることで根が短い乳歯は自然に脱落するか、グラグラしててなかなか抜けないなど、歯並びに影響が出ると診断された場合、乳歯の抜歯を行って役目を終えます。
乳歯は永久歯と比べると根が短く、永久歯が下から押し上げることで少しずつグラグラし始めます。永久歯への生え変わりには個人差がありますが、だいたい14歳くらいで全て大人の歯へ生え変わります。
乳歯が抜ける気配が全くない・・・考えられることは?
順調に生え変わっているはずの乳歯が、なぜか全く抜ける気配がなく、そのまま時が流れて大人になってもまだ乳歯のまま、というのはそれほど珍しいことではありません。
これは、本来生えるはずの永久歯の元になる卵がない「先天性欠損歯」という永久歯がない状態を言います。
本来なら永久歯が押し上げて乳歯が抜けますが、押し上げるはずの永久歯が無ければ、当然グラグラすることもありません。このように、乳歯が全く抜ける気配がない場合、まず先天性欠損歯が疑われます。
先天性欠損歯は、レントゲンで判断できます。もし先天性欠損歯と診断された場合、その乳歯を大切にしなければいけません。また乳歯はむし歯になりやすく、進行しやすいため、乳歯がむし歯になると最悪抜歯になってしまうことがあります。
歯並びへの影響は?
先天性欠損歯と診断された場合、歯並びが気になるのではないでしょうか。結論から言うと、その乳歯がしっかりしていれば歯並びに問題を起こすことはあまり考えられません。
しかしもしこの乳歯がひどいむし歯などで保存ができなくなると、歯並びに影響が出てしまいます。生えてくるはずの永久歯が存在しないため、歯と歯の間にスペースができてしまいます。その後両隣の歯が傾斜し始め、噛み合わせを狂わせてしまうことがあります。
矯正治療でキレイに整えることは可能ですが、できるだけ自分の歯を残すよう、普段からケアはしっかりと行いましょう。また乳歯が抜ける気配が全くない場合、先天性欠損歯が疑われますので、早めにかかりつけ医に相談してみましょう。
マウスピース矯正、しっかり歯を動かすためには?
目立たず矯正治療を行えるマウスピース矯正は、近年人気を集めている矯正治療法のひとつです。固定式のワイヤー矯正と異なり、自分でマウスピースを交換する必要があるマウスピース矯正は、進め方によっては歯の動きが悪いことがあります。
では増すピース矯正で歯をしっかりと動かすためには、どのようなことに気を付けなければいけないのでしょうか。
マウスピース矯正でついうっかりしてしまいがちなこと
マウスピース矯正は取り外し式のため、食事や歯磨きがしやすいことが特徴です。固定式のワイヤー矯正は矯正治療が終了するまでずっと装置をつけたまま過ごさなければいけないため、食事た歯実買いがし辛いことがデメリットのひとつです。
慣れるとそうでもなくなってきますが、初めて矯正装置を付けたとき、食べにくさや歯磨きのし辛さに戸惑うかもしれません。しかし固定式のワイヤー矯正の場合、歯科医師がワイヤーを調整して歯を動かします。自分で何かをするということはないので、きちんと通院さえすればしっかりと歯を動かすことができます。
これに対しマウスピース矯正は、ご自身で取り外しをしなければいけません。食事や歯磨きの際にはマウスピースを外し、矯正治療前と変わらず過ごすことができます。
しかしここから先は、ご自身の管理能力が大きく左右します。例えば、食事のために外したマウスピースをついうっかりつけ忘れて何時間も過ごしてしまうといったことが起きてしまいがちです。
1時間程度ならそれほど問題ありませんが、2時間、3時間と付け忘れの時間が長くなればなるほど歯の動きが悪くなってしまうため、自己管理が大変需要になってくるのです。
マウスピース矯正でしっかりと歯を動かすために
マウスピース矯正は、決められた頻度で新しいマウスピースに交換して歯を動かしていきます。めーかーにより若干の違いはありますが、1週間ごとに新しいものに交換するタイプや5週間ほど同じものを付けるタイプなど、様々です。
いずれのマウスピース矯正も、しっかりと歯を動かすための基本的な条件は同じです。
まず大切なことは、1日20時間以上マウスピースを装着することです。食事や歯磨きの時間を除き、マウスピースはずっと装着しておかなければいけません。というのも、マウスピース矯正はごく弱い力を歯に加え、少しずつ歯を動かすからです。長時間かけて弱い力を加えることで、歯をしっかり動かすことができるのです。
もうひとつは、チューイなどをしっかりと噛むことです。チューイとは、ロール状になった弾力性のあるもので矯正に欠かすことができません。チューイをしっかりと噛むことで歯にマウスピースがしっかりと嵌ります。マウスピースが浮き上がっているとしっかり歯を動かすことができないため、チューイを噛んでしっかりと歯を動かします。
マウスピースが浮き上がっていると歯がしっかり動かせません。痛いかもしませんが、テレビを見ながらでも結構ですので、15分くらいはしっかりと噛むようにしましょう。
しっかりと歯を動かすよう、ご自身で意識して
マウスピース矯正は食事や歯磨きがしやすい反面、自分でしっかりと歯を動かさなければいけません。まず1日20時間以上は必ず装着するようにしましょう。
また新しいアライナーに替えた際、チューイをしっかり噛むことも大切です。このように、マウスピース矯正は自己責任がとても重要となってくるのです
矯正治療後に後戻りしてきた気が・・・原因は?
意を決して矯正治療を受けたものの、なんだか最近また出っ歯気味になってきた、矯正治療後に比べて歯並びが少しガタついている気がする・・・こんな経験をした方はいらっしゃいませんか?
せっかく矯正治療をしたのに、このような現象が起きるとは思わず、びっくりすることと思います。これを後戻りといい、矯正治療後に起こるトラブルのひとつです。
では、なぜ後戻りが起きてしまうのか、考えられる原因をお話いたします。
矯正治療後の歯の状態について
乱れた歯並びと噛み合わせを整えるのには、それなりの期間を要します。矯正治療中は何かと不便を感じ、生活しにくさを感じることもあったでしょうが、その分矯正終了後のご自身のキレイになった歯並びを見たときの気分は最高だと思います。
しかし、矯正治療後は後戻りが起きやすく、せっかく整えた歯並びが再び乱れてしまう可能性があります。
矯正治療は、矯正装置によって力を加え歯を動かしますが、矯正治療後の歯の周囲の骨は柔らかい状態のため歯が動きやすく、元に戻ろうとする性質があります。歯は常に動こうとしており、矯正装置によって動かした歯は元の位置に戻ろうとします。
後戻りの原因とは?
後戻りの原因はいくつか考えられますが、いちばん多いのが、矯正治療後の「保定期間」の過ごし方です。
矯正治療後は歯が元の位置に動こうとする性質を阻止するため、リテーナーという保定装置を付けておく必要があります。リテーナーには取り外し式のものと固定式のものがありますが、取り外し式の場合、付け忘れがあると後戻りのリスクが高くなります。
また気持ちのゆるみもあるかもしれません。「矯正治療が終わったからもういいや」とリテーナーを付けずに過ごすと、数週間から数ヶ月後にに必ずと言っていいほど後戻りが起こります。
矯正治療後の後戻り防止のためにリテーナーは必須です。そのリテーナーを付けずに過ごすことで後戻りが起こることは、むしろ当然と言えるでしょう。
また親知らずがそのまま残っている場合、親知らずが隣の歯を押すことで歯並びが乱れることがあります。特に水平埋伏という、歯ぐきの中で親知らずが横たわった状態で埋もれている場合、歯並びに影響する可能性が考えられます。
そして抜歯をした方が良かったにもかかわらず、無理に歯を並べることでスペース不足のまま矯正治療を終えたケースも、後戻りの原因となることがあります。保定装置を付けているのに後戻りが起きてきた場合、最初の段階で問題があったのかもしれません。
このように、後戻りの原因の大半はリテーナーの有無ですが、中には親知らずやスペース不足によることも原因として考えられます。
後戻りが起きてしまった場合
もし後戻りが起きてしまったら、これ以上後戻りが起きないよう、リテーナーをきちんと付けることがまず第一の改善策となります。
しかし、乱れてきた歯並びを再びキレイな状態に治すには、再治療が必要です。なぜ後戻りが起きてしまったのか、その原因をきちんと解明することが大切です。
また再治療は部分矯正で済むこともあります。部分矯正が対応となると、費用も期間も短くて済みますので、まずは信頼のおける医院で相談をしてみましょう。
固定式装置、生活する上でちょっと困る事とは?
矯正治療を始めると、今までの生活とは少し変化が起こります。マウスピース矯正は取り外し式のため、外している間は違和感がなく、食事などもこれまでと同じ感覚で行えますが、固定式装置の場合、矯正治療が終わるまでずっと付けたままにしておかなくてはいけません。そのため、最初は生活面において色々戸惑うことが出てくるかと思います。
特に表側矯正は裏側矯正に比べてちょっと変わったこともあるようです。今回は、固定式装置でのちょっと困ることについてお話しましょう。
固定式装置について
歯並びや噛み合わせを改善する方法には、歯の表側、もしくは裏側に装置を付ける固定式装置と、取り外し式のマウスピース矯正があり、部分的な歯並びや全体を治す方法として、主にこの3つが挙げられます。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、固定式の装置は取り外せないため計画的に歯を動かすことができること、またマウスピース矯正では難しい症例でも対応できることがメリットです。
特に表側矯正はそれまでの金属ブラケットだけでなく、審美性を重視したクリアブラケットやホワイトワイヤーを使う傾向が増えてきています。これまでの「ギラギラ目立つ装置」ではなくなってきているのは、あの金属のギラギラが嫌で・・・と矯正を躊躇していた方にとっては選択肢が増えることとなるでしょう。
マウスピース矯正にはない、ちょっと不便なところとは?
マウスピース矯正は自己管理がきちんとできないと歯が計画通り動かないというデメリットがあります。しかし、取り外し式ゆえの便利さは、固定式装置と比べると大きくリードするでしょう。
固定式の不便なところといえば、「食事しにくい」「歯磨きしにくい」「虫歯リスクが高い」ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
食事に関しては、繊維の多いもの、細いものがブラケットに引っかかりやすいそうです。たとえばもやしやエノキなどは、装置にひっかかって食べにくいという声が上がっています。今からお鍋のシーズンに入りますが、エノキが食べづらいのは、ちょっと物足らないかもしれませんね。
歯磨きについては、意外にもそれほど苦労はしないようです。歯ブラシを縦に持って磨く縦磨きをすると、案外うまくいくようです。普通の歯ブラシに加え、小さな毛先の山がついているワンタフトブラシを使うと、ブラケット周りなど細かな部分もより磨きやすいのではないかと思います。
きちんと歯磨きができると虫歯リスクも減ります。まずはしっかりと歯磨きをしましょう。
こんなものがブラケットに付いてくる・・・それは
今年はコロナウィルスの大流行に加え、今からのシーズンは風邪やインフルエンザにかかりやすいなど、マスクが手放せない時期になりました。このマスクが、表側矯正をしている人にとってちょっと困った存在になるようです。
それは、一日の終わりにマスクを外したときに、不織布マスクの繊維がブラケットにたくさん付いているということです。マスクのモケモケした繊維が付いていると、歯磨きがちょっと大変になるかもしれませんね。これが意外にもちょっと困るのは、今年のコロナによる影響かもしれません。不織布ガーゼではなく、ウレタン製のものなど繊維が付かないマスクを使うと良いでしょう。
矯正治療中は色々なところに制限を感じ、面倒くさいな、と思うことも多々あると思います。しかし、キレイな歯並びや正しい噛み合わせを手に入れたときは、矯正中のそんな思いも吹き飛んでしまうことでしょう。
ガタガタの歯並びがお口の健康に与える影響について
歯並びに関するコンプレックスで最も多いのは「ガタガタの歯並び」ではないでしょうか。この「ガタガタ」とは、歯列からはみ出している、デコボコしている、歯と歯が重なり合っている、などが挙げられます。ガタガタの歯並びは見た目も悪いだけでなく、お口の健康にも影響を与えてしまいます。
◆ガタガタの歯並びになってしまう原因とは?
芸能人やモデルのように美しい歯列に比べ、自分の歯並びはなんて悪いんだろう、と鏡を見るたびにご自身の口元にコンプレックスを感じる方の中には、「なぜ歯並びが悪いのか」と考えたことがあるのではないかと思います。
歯並びが悪くなるのは、まず顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪いためです。特に最近は顎が小さい方が多い傾向にあり、それとともに歯が顎の大きさに見合ったスペースに並びきってないこtが、ガタガタの歯並びの主な原因と考えられるでしょう。
顎が小さいのは、ひとつにはご両親の骨格の遺伝が考えられます。遺伝により顎が小さく、歯並びが悪くなってしまうのはご自身でどうしようもできないため、仕方ありません。
それ以外の原因として考えられるのは、幼少期の指しゃぶりや、早い時期に乳歯を失ってしまったことなどです。
指しゃぶりや舌で歯を押すと、出っ歯の原因になります。また噛み合わせにも影響が出てしまうため、お口全体によって良い影響はありません。
また乳歯を早期に失うことも、歯列の乱れを生み出してしまいます。
乳歯は、永久歯が生えてくることで自然と抜け落ちます。また乳歯があることで、次に生えてくる永久歯の歯列を正しい位置に導くことができるという、大切な役目を持っています。
ところが、ひどい虫歯などで乳歯を早期に失うと、隣の乳歯が傾き始め、スペースが狭くなってしまうため永久歯が並ぶすき間がなくなってしまいます。その結果、生えてきた永久歯は本来の歯列から乱れ、はみ出したり重なったりしてしまうのです。
◆ガタガタの歯並びは、お口の健康にどんな影響を与える?
ガタガタの歯並びは審美面を大きく乱すだけでなく、お口の健康にも悪い影響を与えてしまいます。
まず歯並びが悪いことで歯磨きがし辛く、汚れが残ってプラークが作られてしまいます。これは虫歯や歯肉炎、歯周炎の原因となり、のちに歯を失うきっかけとなってしまいます。
また噛み合わせが悪いため、奥歯で噛みにくい、食後や一日の終わりに顎が痛くなる、だるくなるといった症状が出やすくなります。これは顎の関節に相当負担がかかり、将来的に顎関節症のリスクが高まってしまいます。
ガタガタの歯並びの中には、八重歯もあるかもしれません。八重歯は隣の歯が後方に下がり、歯がないように見えてしまうだけでなく、歯磨きがし辛くステインが付きやすい、咀嚼のための歯の動きを制限してしまう、八重歯が唇に当たって傷がついてしまうなど、良いことはなにひとつありません。
このように、ガタガタの歯並びはお口の健康に多くの悪影響を与えてしまうのです。
◆歯並びを整えて、見た目とお口の健康を維持しましょう
歯並びを整えることは、審美性の向上だけでなく、お口の健康維持に大きな意味を持ちます。噛み合わせに問題がある場合は全体矯正が必要になりますが、軽度の症状なら部分矯正で対応できることもあります。
コンプレックスを解消し、健康な口元で笑顔に自信を持ちましょう!
このような歯並びでお悩みではないですか?当院の治療例についてはこちら
出っ歯で困ることとは?
前歯のお悩みで最も多いと言ってもよい、出っ歯。出っ歯はその名のとおり前歯が前へ出ていることで審美面に大きく影響する不正咬合です。
しかし出っ歯の弊害は見た目だけではありません。日常生活における「食べる」ということにおいても支障をきたすことがあります。今回は出っ歯の弊害についてお話いたします。
出っ歯の原因とは?
出っ歯といっても、その状態は人により様々です。前歯2本だけが出てる人、一本だけ出ている人、上顎がアーチ状に前方へ出ているため出っ歯に見える人・・・。
出っ歯は特に審美面を大きく損ないます。口を閉じても歯が見えてしまう、横から見たら口元が前へ突出している、出っ歯のうえ、歯並び全体がガタガタといった症状がお悩みとして挙げられることが多いようです。
出っ歯の原因は「骨格によるもの」と「日常生活における癖などによる歯性のもの」と、大きく2つに分けられます。
骨格が原因の場合、ご両親の遺伝によるものが大きいでしょう。顎が小さい、歯が大きいなど、顎の骨と歯の大きさのバランスが悪いことで歯が並びきらず、前方へ押しやられてしまうといったことが考えられます。
いっぽう歯性は、幼少期の指しゃぶりや爪を噛むなどといった、日常の癖が歯を前方へ押し出してしまうことが原因として考えられています。
特に幼少期における長期間の指しゃぶりは出っ歯の大きな原因になると考えられています。
出っ歯で苦労することとは?
出っ歯は見た目だけの悩みで済みません。
前歯が大きく前方へでている場合、前歯で食べ物を噛み切ることができないことがあります。たとえばレタスや唐揚げなどは、前歯を使って噛み切りますが、出っ歯の場合、噛み切りにくい、あるいは噛み切れないという苦労があります。
また出っ歯は口が閉じにくく、どうしても無意識に口が開いてしまうと思います。また頑張って閉じていても、歯だけが見えてしまうなど、自然と口を閉じるのが難しい不正咬合です。
これはお口の中の乾燥に繋がり、虫歯や歯周病の原因を作り出してしまいます。というのも、口が閉じれないと口腔内が乾燥し、細菌が急増するからです。そのため虫歯や歯周病といった細菌が活動しやすくなり、歯や歯ぐきのトラブルを招いてしまうのです。
出っ歯の改善方法
出っ歯の改善方法は、やはり矯正治療になります。歯が大きく顎が小さい場合、どうしても歯が並びきらないため、小臼歯などを抜歯しなければならないかもしれません。また奥歯の噛み合わせに問題がある場合、前歯だけでなく全体矯正を行って噛み合わせを整える必要があります。
出っ歯の程度が低く、奥歯の噛み合わせに問題がない場合、部分矯正で治せることもあります。部分矯正で治すことができると、費用も期間も全体矯正と比べてグンと負担が少なくなります。
まずは出っ歯の程度がどのくらいなのか、どの治療法で治すのかなどを専門医に相談してみましょう。
出っ歯を改善することで得られることとは?
矯正治療は面倒くさいな、と思うかもしれません。しかし気になる歯並びを治すことで、まずコンプレックスが解消されて笑顔に自信を持つことができるようになります。
また食事に苦労しなくなり、前歯でしっかりと噛みちぎることができると、食事も楽しいものになると思います。
出っ歯でお悩みの方は、いちど専門医に相談してみましょう。
前歯が大きくて前に出ている!どうすればいい?
歯並びの悩みでもトップと言える、前歯の乱れ。そのほとんどが、出っ歯ではないでしょうか。出っ歯はその名のとおり、前歯が前へ出ている歯並びで、審美面に影響を与えてしまいます。その上歯が大きいと、余計に出っ歯が目立ってしまうのではないでしょうか。この「前歯が大きくて出っ歯」というお悩みはどのようにして解消することができるのでしょうか。
大きな前歯がより出っ歯を引き立ててしまう・・・
歯の大きさは人それぞれ個人差があり、大きめの歯、小ぶりな歯などその大きさは様々です。前歯ひとつ取ってみても、かなり大きな歯と、乳歯よりも少し大きいくらいの歯では、全く印象が異なります。
例えばお顔が大きい人と小顔の人が並んでみると、お顔が大きい人は自分の骨格や肉付きの良さがとてもコンプレックスになり、小顔の人がとても羨ましく思えるでしょう。
前歯も同じで、サイズが大きく、前方へ出ていると非常に目立ってしまいます。歯の大きさのバランスが良く、歯並びの美しい人と並んでみると、ご自身の口元のコンプレックスが更に目立ってしまうと思います。
大きな前歯はチャーミングでもありますが、それが出っ歯の場合、より歯の大きさが目立ってしまいます。また歯の大きさが出っ歯を引き立てていることにもなるのです。
前歯の大きさを目立たなくするには?
出っ歯で歯が大きく見える場合、本当に歯のサイズが大きいかどうかによります。歯のサイズは標準的なのに、前へ出ていることで視覚的に大きく見えてしまっている可能性があります。この場合、まずは歯列矯正で前方へ出ている前歯を引っ込めることでずいぶん印象が変わります。
抜歯が必要なケースや部分矯正で対応できるケースなどがありますので、矯正の専門医に相談してみましょう。
また歯のサイズに問題がある場合、歯を少し削って形成することもあります。物理的に歯を小さくすることで当然、見た目のコンプレックスも解消することができます。
ただし歯を削ることで歯がしみる、痛くなるといった副作用が出てしまうことがあります。この方法で歯を小さくする場合、デメリットをしかりと把握し、納得してから治療を受けることがトラブルを避けることになります。
また削り方に問題があると、すきっ歯のように見えてしまうこともあります。実績が多いこと、技術が優れていることがベストな結果を得ることができるため、医院選びは慎重に行いましょう。
ご自身のお悩みに沿った医院を選ぶことが、最良の治療結果に繋がります。目立つ前歯だけに失敗しないよう気を付けましょう。
治療が思ったよりも長引いている・・・!原因は?
矯正治療を受けるうえで気になることはいくつかあると思いますが、そのうちのひとつに「治療期間」があると思います。今までお口の中になかった矯正装置を付けて毎日を過ごすことになるため、歯並びがキレイになることに楽しみを覚えつつ、いつまでかかるんだろう?と不安になることと思います。また矯正治療は、必ずしも医師から言われた期間内に終わるとは限りません。中には予想された治療期間を大きくオーバーすることもなくはありません。では治療期間が長引く理由として、どういったことが考えられるのでしょうか。
装置の取り扱いや装着時間に問題がある場合
代表的な矯正装置としてブラケットとワイヤーによるワイヤー矯正と、取り外し式のマウスピースによる矯正が挙げられます。
ワイヤー矯正の場合、ブラケットを歯の表面に接着してワイヤーを通しますが、その際使う接着剤は接着力があまり強くないものを使用します。そのため固いものを食べたときなど、食事内容によってはブラケットが取れてしまうことがあります。ブラケットが取れることは決してめずらしいことではありませんが。そのままにしておくと、治療の遅れを引き起こしてしまうことがあります。
またマウスピース矯正の場合、1日20時間以上の装着が必要です。ところが外している時間が長く、1日20時間以下の日が続く場合や、マウスピースの装着忘れ、長期間マウスピースを装着しない状態は、当然歯を動かすことができません。このような状態の場合も、結果的に治療の遅れを招いてしまいます。
むし歯や歯周病の進行に原因がある場合
治療途中にむし歯が見つかった場合や、歯周病の進行がみられた場合も、治療期間に影響することがあります。マウスピース矯正はむし歯になりにくい、と言われていますが、そんなことはありません。歯磨きがきちんとできていなかったり、むし歯になりやすい食生活を送っていると、虫歯菌をマウスピースで塞ぎ、かえってむし歯リスクを高めてしまいます。
また唾液の循環がシャットアウトされることも、むし歯リスクを高めてしまう要因となり、むし歯治療が必要になってしまいます。
それ以上に気を付けなければいけないのが、歯周病の進行です。重度の歯周病の方は矯正治療は難しいと判断されますが、顎の骨の状態に大きな問題がなければ、矯正治療を受けることができることもあります。
しかし元々の状態がそれほど良くない場合、歯の動きが悪く、治療期間が延びてしまうことがあります。
矯正治療を行う際は、お口の中の状態をいつも清潔な状態にしておくことが、矯正治療をスムーズに進めるためのコツと言えるでしょう。
部分矯正、ワイヤーとマウスピースでは何が違う?
前歯にコンプレックスがある方や、以前矯正治療をしたところがまたガタガタしてきた方などには、部分矯正で対応できることがあります。部分矯正は全体矯正と同じように、ワイヤー治療とマウスピース治療があります。では部分矯正の場合、ワイヤー矯正とマウスピース矯正には何か違いがあるのでしょうか。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正、それぞれの特徴
ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側にブラケットを付けてワイヤーを通して歯を動かす、固定式の装置です。最近では表側でも見えにくい審美ブラケットとホワイトワイヤーを使用するところが多くなっています。
固定式のため、治療が終わるまでは装置が付いたままの状態で過ごすことになります。歯磨きがし辛い、装置に食べかすが付きやすい、表側の場合、装置が目立つなどのデメリットはありますが、幅広い症例に対応できることで多くの支持を得ています。
いっぽうマウスピース矯正は、透明なマウスピースを装着して決められた期間で新しいマウスピースに交換し、歯を動かしていきます。透明で目立たないのはもちろん、取り外し式のため、食事に差支えがない、歯磨きがしやすいことが人気を得ています。しかし着脱式のため、ついマウスピースを付け忘れて長時間過ごしてしまった、食事のたびに外してまた付けるのは面倒など、意外とデメリットを感じる声も少なくはありません。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いのひとつは、歯の動くスピード
ワイヤー矯正とマウスピース矯正では歯の動くスピードに差があります。ワイヤー矯正は、調整のたびに医師がワイヤーを動かします。マウスピース矯正は、来院して型取りを行い、次の新しいマウスピースを作製する(インビザラインの場合は必要な枚数分作製される)ことでマウスピースを交換し、歯を動かします。
この両者の違いは、「歯の動くスピード」です。一般的にマウスピース矯正は歯の動きが緩やかで、治療期間も長くなります。これに対し、ワイヤー矯正はマウスピースより歯の動きが早く、治療期間が短くて済みます。
部分矯正も同じで、ワイヤー矯正のほうが治療期間を短縮することができます。
もし「結婚式までに前歯を治したい」「就活があるので、少しでもキレイに歯を整えたい」など、できるだけ短い期間で歯並びを治したい方は、ワイヤー矯正のほうが適しているかもしれません。特にコロナウィルスの影響でマスクが手放せない今、ワイヤー矯正での治療が向いていると思えます。どちらの治療法がご自身に合っているのか、カウンセリングの時に是非相談してみてください。