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出っ歯は抜歯しなくても治せる?部分矯正は可能?
歯並びの乱れは審美面を下げてしまいますが、その中でも出っ歯でお悩みの方は非常に多いのではないでしょうか。出っ歯は矯正治療で改善できますが、抜歯はしたくない、という方もいらっしゃるでしょう。では出っ歯は抜歯をしなくてもきれいに治せるのでしょうか。また部分矯正で出っ歯が治せるのかについてもお話いたします。
出っ歯になる原因とは?
出っ歯は特に横顔の審美面への影響が大きく、Eラインを乱してしまいます。欧米人と比べると日本人の場合、骨格の問題で特に横顔に対するコンプレックスが強く、出っ歯に対する深刻なお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そもそも、なぜ出っ歯になってしまうのか、その原因をまず知っておく必要があります。
1.先天的な原因によるもの
・遺伝による骨格の問題
遺伝要素が、出っ歯の大きな原因に関わることがあります。上顎全体が大きい、アーチ状に前へ出ている、下顎が小さい、あるいは後退気味といった骨格の場合、出っ歯になる傾向が強いでしょう。
骨格が原因の場合、通常の矯正治療で治すことが難しいケースも多く、手術を伴う外科矯正が必要と判断されることもあります。
2.後天的な原因によるもの
後天的な原因で出っ歯になってしまう原因は、いくつか考えられます。
・歯並びが悪く、前歯が前方へ押し出されてしまった
叢生と言われる歯並びの悪さのほとんどは、顎が小さく永久歯が歯列からはみ出してしまいます。その結果、前歯が押し出されて出っ歯になってしまうことがあります。両方の前どちらも前へ出てしまうケースもしくはどちらか一本だけ前へ出てしまうケースなどがあります。
・長期にわたる悪い癖
出っ歯になる原因で良く知られているのは、幼少期の指しゃぶりです。指しゃぶりを長く続けていることで、前歯が前へ出てしまいやすくなるため、いつまでも指しゃぶりを止められないお子さんは要注意です。
また舌で歯を押す癖も、出っ歯になる大きな原因です。歯は一定の力を加えることで動く性質があるため、無意識に舌で前歯を押していると、いつの間にか出っ歯になってしまうことがあります。
・口呼吸
呼吸は本来は鼻で行います。ところが、何らかの理由で口から呼吸をする口呼吸は、出っ歯を引き起こす大きな要因となります。呼吸をするために常に口が開いていると、舌の位置が下がってしまいます。
本来の舌の位置は、上顎に触れており、上顎を上に押し上げています。ところが口呼吸により舌の位置が下がると力のバランスが悪くなり、頬の粘膜の圧力が強くなります。その結果歯列が内側に押されて狭くなり、歯並びが乱れて出っ歯になってしまう可能性が高くなります。
出っ歯を治すための矯正治療法は?
骨格的な原因は歯列矯正だけで治すのは難しいため、外科矯正が選択肢として挙げられますが、後天的な原因で出っ歯になってしまった場合、一般的な歯列矯正が選択肢となります。
出っ歯を治す主な治療法としては
表側ワイヤー矯正
裏側ワイヤー矯正
マウスピース矯正
部分矯正
があります。
出っ歯を治すために必要なことは、歯が正しい位置に並ぶためのスペースを確保することです。このスペースの有無により、全体矯正が必要か、部分矯正でも治せるのか変わってきます。
一般的な選択肢は表側ワイヤー矯正がスタンダードです。多くの症例に対応ができるため、抜歯を伴う症例でも改善が可能です。裏側矯正は費用がとても高くなるため、表側ワイヤー矯正を考える方が多いのではないでしょうか。
出っ歯における抜歯の必要性は?
では出っ歯は抜歯が必要となるのでしょうか。出っ歯における抜歯の有無は、歯並びや骨格の状態によります。歯を正しい位置に並べるスペースがない場合、抜歯をする可能性が高くなります。どの歯を抜歯するのかは、医師の診断によりますが、多くの場合第一小臼歯か第二小臼歯が抜歯対象となるようです。また神経を取った歯を抜歯することもありますが、どの歯を抜歯するかは医師と相談になります。
また非抜歯で治療を希望する場合、思ったように歯を動かせない、というケースもあります。しかし歯はいちど抜くと二度と元に戻せません。抜歯については医師とよく相談し、納得のいく結論を出すことが大切です。
抜歯をしてきれいに治すことができるのか、ということについては、詳しい検査等が必要になります。出っ歯を治すために、必要に応じて抜歯をするケースもあるということを理解しておきましょう。
出っ歯は部分矯正でも治せる?
ワイヤー矯正はスタンダードな治療法ですが、全体矯正は費用が高くなり、出っ歯を治したくてもなかなか矯正に踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
矯正治療全体矯正と比べ、部分矯正は前歯だけを治すため費用も治療期間も大幅に抑えることが可能です。できれば部分矯正で出っ歯を治したい、と思われる方もいらっしゃるでしょう。
出っ歯を部分矯正で治す場合、まず抜歯をしないことが基本的な条件となります。そのため、ごく軽度の症例であること、奥歯の噛み合わせに大きな問題がないことをまず理解しておく必要があります。抜歯をしない代わりに、必要に応じて歯と歯の間を少しだけ削る処置が必要なこともあります。
また部分矯正では治せる範囲が決まっているため、出っ歯の状態によってはご自身の理想とする仕上がりにならない可能性もあることを十分理解しておきましょう。
出っ歯は審美面や機能面に影響を及ぼす歯並びです。歯列矯正で改善できますが、どの方法で治療をするか、カウンセリングでよく相談して決めるようにして下さいね。