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多様化するマウスピース矯正・・・後悔しないために気を付けることとは?
目立ちにくく、食事や歯磨きもしやすいマウスピース矯正が人気を集めています。ワイヤー矯正特有のデメリットをメリットに変えるマウスピース矯正は、急速に色々なメーカーから販売されており、マウスピース矯正をお考えの方にとって、どのメーカーが良いのかとても悩まれることと思います。今回は多様化を見せるマウスピース矯正で後悔のない結果を得るために気を付けるべき点についてお話をいたします。
マウスピース矯正が人気を集める理由
透明なマウスピースを取り換えながら少しずつ歯を動かし、歯並びや噛み合わせを改善するマウスピース矯正は、若い方を中心に人気を集めています。目立ちにくい装置というのが人気ですが、その他にもなぜマウスピース矯正が人気なのか、その理由を述べていきましょう。
1.食事や歯磨きがしやすい
ワイヤー矯正は固定式装置のため、矯正治療が終了するまで装置を付けたまま過ごします。そのため食事や歯磨きがとてもし辛く、お口の中の環境維持が難しくなります。これに対しマウスピース矯正は取り外し式のため、食事や歯磨きがとてもしやすいところが人気の要因です。
2.通院間隔が長めにとれる
ワイヤー矯正は基本的に月1回の調整が必要になります。遠方へ通院されている方は通院が大変に感じられると思いますが、マウスピース矯正は基本的に2~3か月に1度の通院で済み、遠方通院の方にとっても治療がしやすいと言えます。
3.金属アレルギーの心配がない
金属アレルギーがある方は、ワイヤー矯正の装置に使われる金属に対してアレルギー反応が起こる可能性があります。アレルギーが起きにくい審美ブラケットなどを使うことでリスクは低減できますが、金属アレルギーに対して絶対に大丈夫という保証はありません。アレルギーが起きにくい素材を取り扱っている医院もありますが、それほど多くはありません。マウスピース矯正に使われるマウスピースは金属を一切使っていないため、金属アレルギーの方にとっても安心して治療ができることも人気の理由です。
急速に普及するマウスピース矯正、懸念点は?
以前は歯列矯正といえば、ギラギラ光るメタルブラケットによるワイヤー矯正一択でした。その後マウスピース矯正が開発され、メタルブラケット矯正の懸念点である「目立つ矯正装置」を覆すことができたのです。
マウスピース矯正といえば、代表的なメーカーとして「インビザライン」が挙げられます。アメリカのアライン社が開発したインビザラインは、諸外国だけでなく日本でも多くの歯科医院が導入しており、世界的シェアトップとして、今もなお進化を続けています。
その他にも日本国内ではアソアライナー、クリアアライナーといった老舗のマウスピース矯正がありますが、今ではマウスピース矯正のほとんどがインビザラインといってもいいかもしれません。
また最近ではSNSの普及に伴い、新しいマウスピース矯正が続々と開発されています。SNSの広告で、これまで聞いたことがないような低価格のマウスピース矯正を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これまで歯列矯正といえば「費用が高い」「敷居も高い」といったイメージがおありだったと思います。そこからのマウスピース矯正の開発と普及には目覚ましいものがあり、これまでのイメージを覆すことに成功したのではないかと思います。またコロナ禍ということもあり、できるだけ通院を控えながら自宅で簡単にマウスピース矯正がしたい!というニーズに乗じた普及の仕方とも思えます。
しかし、今世間に数多く出ているマウスピース矯正が全て安全であるとは限りません。格安マウスピースは若い方でも比較的手が届きやすいですが、安易に飛びついていしまうと失敗と後悔を招く結果になりかねないのです。
格安マウスピースの中には「矯正の知識や技術を伴っていない医師でも治療ができる」「通院は最初だけで、あとはスマホで画像を送って経過を診てもらう」など危険な要素が含まれています。特に前歯だけを治す部分矯正は、格安マウスピースでも治療が可能といった謳い文句でよく調べずに治療を開始してしまう傾向にあります。
実際に格安マウスピースで部分矯正を行い、結果的に理想とした歯並びにならなかった、追加料金を払わないといけなくなった、噛み合わせがおかしくなり、前歯で噛めなくなったなど、様々なトラブルを招いているのも事実です。特に前歯に特化した、部分矯正に対応した格安マウスピースには注意が必要です。
マウスピース矯正で後悔しないためには?
マウスピース矯正がたくさんあり、どれにすればいいか迷う方も多いのではないかと思います。特に安さを求める方は、費用を比較するとどうしても安い方を選びたくなる気持ちも分からなくはありません。しかし安易に選ぶことで、かえって費用と時間を無駄にしてしまうことを考えると、やはりマウスピース選びは慎重に行うべきでしょう。ではマウスピース矯正で後悔しないためには、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。
・日本矯正歯科学会認定医やインビザライン認定医などの称号がある医院を選ぶ
矯正治療を受けるためには、やはり矯正治療について十分な見識や治療経験のある専門医の元で治療を受けることが、後悔を防ぐ最大のコツになります。
・複数の医院でカウンセリングを受ける
はじめに格安のマウスピース矯正を取り扱っている医院でのカウンセリングを受け「ここで治療を受ける!」と即決したくなる気持ちも分かりますが、果たして本当に満足のいく結果になるのでしょうか?矯正治療のリスクなどについてもきちんと説明がありましたか?安さだけを前面に売り出し、リスクについての説明が一切ない場合は即決しないほうが無難です。いくつかの医院のカウンセリングを受け、ご自身に合った医院を選ぶことが大切です。
・必ず医師の診察が受けられること
最近では医師が直接診察するのではなく、オンラインで経過を診る方法もあるようですが、歯の動きや修正点、噛み合わせのチェックなどは実際に医師の診察を受けてみないと治療計画どおりに歯が動いているかどうか分かりません。オンライン診察ではなく、実際に医師が診察するかどうかカウンセリング時に確認することも大切です。
後悔のない治療法を選ぶこと
矯正治療に対するニーズが高まるに比例し、マウスピース矯正がたくさん普及しています。後悔しないためにも格安というだけに捉われず、じっくりと医院選びを行うことが失敗を防ぐ方法となります。正しい情報を得ながら、後悔しない治療法を選びましょう。