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矯正治療後に後戻りするのはなぜ?原因や対策をチェック
意を決して矯正治療を受けたものの、なんだか最近また出っ歯気味になってきた、矯正治療後に比べて歯並びが少しガタついている気がする・・・こんな経験をした方はいらっしゃいませんか?
せっかく矯正治療をしたのに、このような現象が起きるとは思わず、びっくりすることと思います。これを後戻りといい、矯正治療後に起こるトラブルのひとつです。
では、なぜ後戻りが起きてしまうのか、考えられる原因をお話いたします。
矯正治療後の歯の状態について
乱れた歯並びと噛み合わせを整えるのには、それなりの期間を要します。矯正治療中は何かと不便を感じ、生活しにくさを感じることもあったでしょうが、その分矯正終了後のご自身のキレイになった歯並びを見たときの気分は最高だと思います。
しかし、矯正治療後は後戻りが起きやすく、せっかく整えた歯並びが再び乱れてしまう可能性があります。
矯正治療は、矯正装置によって力を加え歯を動かしますが、矯正治療後の歯の周囲の骨は柔らかい状態のため歯が動きやすく、元に戻ろうとする性質があります。歯は常に動こうとしており、矯正装置によって動かした歯は元の位置に戻ろうとします。
矯正後の後戻りの原因とは?
後戻りの原因はいくつか考えられますが、いちばん多いのが、矯正治療後の「保定期間」の過ごし方です。
矯正治療後は歯が元の位置に動こうとする性質を阻止するため、リテーナーという保定装置を付けておく必要があります。リテーナーには取り外し式のものと固定式のものがありますが、取り外し式の場合、付け忘れがあると後戻りのリスクが高くなります。
また気持ちのゆるみもあるかもしれません。「矯正治療が終わったからもういいや」とリテーナーを付けずに過ごすと、数週間から数ヶ月後にに必ずと言っていいほど後戻りが起こります。
矯正治療後の後戻り防止のためにリテーナーは必須です。そのリテーナーを付けずに過ごすことで後戻りが起こることは、むしろ当然と言えるでしょう。
また親知らずがそのまま残っている場合、親知らずが隣の歯を押すことで歯並びが乱れることがあります。特に水平埋伏という、歯ぐきの中で親知らずが横たわった状態で埋もれている場合、歯並びに影響する可能性が考えられます。
そして抜歯をした方が良かったにもかかわらず、無理に歯を並べることでスペース不足のまま矯正治療を終えたケースも、後戻りの原因となることがあります。保定装置を付けているのに後戻りが起きてきた場合、最初の段階で問題があったのかもしれません。
このように、後戻りの原因の大半はリテーナーの有無ですが、中には親知らずやスペース不足によることも原因として考えられます。
矯正後に後戻りが起きた時の対策
もし後戻りが起きてしまったら、これ以上後戻りが起きないよう、リテーナーをきちんと付けることがまず第一の改善策となります。
しかし、乱れてきた歯並びを再びキレイな状態に治すには、再治療が必要です。なぜ後戻りが起きてしまったのか、その原因をきちんと解明することが大切です。
また再治療は部分矯正で済むこともあります。部分矯正が対応となると、費用も期間も短くて済みますので、まずは信頼のおける医院で相談をしてみましょう。
コラム監修者 :にしお歯科院長 西尾裕司
大阪大学歯学部を卒業後、医療法人江坂歯科医院に勤務、翌年院長に就任する。その後、大阪府の歯科医院にて 5年間勤務。その後、平成18年に「千里中央 にしお歯科(大阪府豊中市)」を開院。