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目立たないマウスピース矯正、適応が難しい症例とは?
「周りにバレずに矯正治療をしたい」このように希望される方も多いと思います。かつて主流であったワイヤー矯正は、ギラギラした金属が目立つというデメリットがあります。いっぽうのマウスピース矯正の装置は、透明なマウスピースのため目立たちません。そのため周りに気づかれずにに歯並びを治すことができるため、ニーズが高まっています。ただマウスピース矯正は全ての症例に適応できるわけではありません。ではマウスピース矯正では治療が難しいのは、どのような症例でしょうか。
マウスピース矯正が選ばれる理由とは?
最近では様々なメーカーからマウスピース矯正が選べるようになり、患者さんの選択肢が増えてきました。特に若い方は目立ちにくい装置を希望する方が多い傾向にあり、マウスピース矯正のみで医院を探す方もいらっしゃるでしょう。ではマウスピース矯正が選ばれる理由は、どこにあるのでしょうか。
・ワイヤー矯正と違い、目立たない
・取り外し式で衛生的
・一人一人に合ったオーダーメイドが可能
・前歯だけを治したい部分矯正にも対応可能
このように、マウスピース矯正は目立たず、また症例により前歯だけを治したいという方にも適しているため、人気を集めている治療法であると言えます。
しかし、マウスピース矯正は症例によって対応ができないものもあります。次で詳しく見てみましょう。
マウスピース矯正では適応が難しいケースとは?
では、マウスピース矯正では治すことが難しい症例とはどのようなものでしょうか。マウスピース矯正とワイヤー矯正で迷っている方は、是非参考にしてみて下さい。
1.重度の叢生や受け口、出っ歯などの症例
叢生とは、いわゆるガタガタの歯並びのことを言います。叢生の場合、歯の重なり具合にもよりますが、基本的にマウスピース矯正でも適応できます。しかし、歯の重なり具合がかなりひどいケースでは、本来の歯の位置からかなりズレて生えてしまっているため、歯を大きく動かす必要があります。このようなケースはマウスピース矯正では対応が難しく、ワイヤー矯正を勧められることがあります。
また重度の受け口や骨格が原因の出っ歯も、マウスピース矯正では難しい場合があります。というのも顎の骨のズレが原因の場合、一般的な矯正治療だけでは難しいことがあるためです。骨格が原因の場合、外科手術を伴った治療が必要と判断されることもあり、それに伴う矯正治療はワイヤー矯正となるためです。
2.抜歯を伴う症例
マウスピース矯正の場合、メーカーに多少の差はありますが、1か月の歯の移動量はおよそ1㎜です。抜歯を伴う症例の場合、歯を大きめに動かす必要性があるため、ワイヤー矯正のほうがしっかりと歯を動かすことができると言われており、マウスピース矯正よりもワイヤー矯正を勧められるケースが多いでしょう。
3.顎の骨がズレている症例
顎の骨のズレは、「顎変形症」と呼ばれる症例の可能性があります。その場合、手術を伴う「外科矯正」になることもあります。外科矯正を伴う症例を保険適用で行う場合、それに伴う矯正治療法は、表側矯正のみになり、マウスピース矯正は不可能となります。
4.その他医師がマウスピース矯正では難しいと判断された症例
一般的に、マウスピース矯正よりもワイヤー矯正のほうが治せる症例は多いとされています。マウスピース矯正でも治せるが、よりきれいに確実に治すにはワイヤー矯正のほうがよい、と診断されることもあります。
部分矯正ならマウスピース矯正がお勧め?
適応範囲がやや限定されるマウスピース矯正ですが、基本的には多くの症例に対応できます。特に前歯だけが気になる、以前矯正をした部分をもういちど治したい、できるだけ短期間で前歯を治したいといったケースでは、前歯の部分矯正をマウスピース矯正で治すことが可能かもしれません。
またワイヤー矯正でも部分矯正は可能です。ただ部分的でもワイヤーが目立つのが気になる、という方は、裏側にワイヤーを取り付ける方法もあります。ただし医院ごとに取り扱っている装置は異なりますので、カウンセリングの際に希望の装置の取り扱いがあるかどうか確認してみて下さい。
ただ部分矯正の場合、全体矯正と比べると仕上がりが劣る、噛み合わせまでは治せないといったデメリットもあります。ご自身の歯並びが部分矯正で治せるかどうか、またどこまできれいに治すことができるかなどについて、症例数の多い医院さんでしっかりと相談することが大切です。
マウスピース矯正が対応できるかどうか、正しく診断してくれる医院を選びましょう
このように、マウスピース矯正はワイヤー矯正よりもやや適応範囲が狭い治療法でもあります。大切なことは、ご自身の歯並びがマウスピース矯正で治せるかどうかを正しく診断してくれるかどうか、ということです。これは部分矯正においても一緒ですが、まずはご自身の歯並びがどういった状態なのか、どの方法で治療ができるのかなどについて、矯正治療の症例数が多い医院でじっくりと相談をして医院や治療法を決めていきましょう。