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痛みを抑えられる「Tip-Edgeブラケット」とは?
矯正治療には色々な種類の装置がありますが、最もスタンダードな矯正治療法は、ワイヤー矯正です。歯の表面にブラケットをつけてワイヤーを通して歯を動かしますが、ワイヤー矯正は痛みが強く出るため躊躇してしまうのではないでしょうか。ブラケットにはいくつか種類がありますが、「Tip-Edge」というブラケットは比較的痛みを抑えて治療ができる優れたブラケットです。
何種類かあるブラケットの中から今回はTip-Edgeと他のブラケットを比較してみました。ワイヤー矯正をしたいけれど痛みが心配・・・という方は、是非ご参考にしてください。
一般的なブラケットの種類とは?
矯正治療にはワイヤー矯正とマウスピース矯正があり、その中でも装置の種類や特徴はそれぞれ異なります。痛みを抑えた治療と言えばマウスピースが挙げられますが、症例が限られている、抜歯を伴った治療では対応が難しいなど全ての症例において万能な治療法というわけではありません。
これに対しワイヤー矯正は、矯正治療の基本中の基本といえる治療法で、ほぼ全ての症例において対応ができる治療法です。難症例の不正咬合にも有効なため、矯正治療を考える際にはまずワイヤー矯正からということになります。
歯の表面にブラケットという小さな部品を付け、そこへワイヤーを通して歯を動かしますが、このブラケットは「edgewise (エッジワイズ)」と呼ばれる歴史が古いブラケットで、今もワイヤー矯正のスタンダードな治療法として幅広く用いられています。
しかしエッジワイズ法は痛みが強く出ること、そして症例によってはヘッドギアなど他の加強固定装置が必要になるなどデメリットが多い治療法でもあります。
痛みを抑えられる「Tip-Edgeブラケット」とは?
エッジワイズ法はワイヤー矯正のスタンダードなブラケットとして使用されますが、ワイヤー矯正につきものの「痛み」を感じやすい治療法でもあります。痛みを感じるのは怖い、できるだけ痛みを感じずに矯正治療をしたいとお考えの方も多いでしょう。
ここで注目すべきブラケットが「Tip-Edge(ティップエッジ)」と呼ばれるブラケットの種類です。Tip-Edgeは主にアメリカで使用されているブラケットで、従来のエッジワイズと比べると痛みをほとんど感じずに歯を動かすことができる、非常に優れたブラケットです。
従来のブラケットの改良が進み、最大の懸念点である「痛み」をほとんど感じることなく歯を動かすことができるTip-Edgeの特徴をご紹介いたします。
Tip-Edgeブラケットの特徴
従来のブラケットの種類と比べて痛みが少ないTip-Edgeブラケットは、歯の傾斜移動を最大限に生かし、初期の段階で歯をダイナミックに移動させることができるということがまず大きな特徴です。
またワイヤーとブラケットの摩擦力が少なくて済み、弱い力でも歯をスムーズに動かすことができるため痛みをほとんど感じずに治療を進められる、非常に優れたブラケットだと言えます。
Tip-Edgeブラケットによる主な特徴をまとめると以下のとおりになります。
・ワイヤーとブラケットの摩擦が少なく、従来のエッジワイズ法に比べて痛みをほとんど感じない
・歯をダイナミックに動かせられるので治療期間が短くなる
・ヘッドギアのような加強装置が不要
・隣の歯への反作用が少ない
ブラケットにはこの他にもセルフライゲーションブラケットやデーモンシステムなど様々な種類がありますが、Tip-Edgeブラケットは痛みを抑えてしっかりと歯を動かし、治療期間を短くすることができる、これまでのワイヤー矯正の懸念点を払しょくする優れた装置だということがおわかりいただけるでしょう。
部分矯正にも対応できるTip-Edgeブラケット
Tip-Edgeブラケットを使用した矯正は全体矯正だけでなく、部分矯正にも対応できます。部分矯正は前歯だけを動かす治療法ですが、Tip-Edgeブラケットを使って気になる前歯を痛みを抑えて動かすことができるため、八重歯を治したい、前歯のガタツキを治したいなどというお悩みにもしっかりと応えることができます。
短い期間で気になる部分を整えることができるので、結婚式やイベントなど大切な日に合わせて歯並びを整えることができます。Tip-Edgeブラケットを使った矯正治療を提供している医院はまだ日本ではそれほど多くありませんが、常に改良が進められていること、そして矯正治療の需要が高まっていることを考えると、これからのワイヤー矯正の主流となっていくのではないでしょうか。
矯正治療は痛みがつきものですが、そんな中でも痛みを最小限に抑えたTip-Edgeブラケットは、これから注目すべきブラケットの種類だと言えるでしょう。
コラム監修者 :にしお歯科院長 西尾裕司
大阪大学歯学部を卒業後、医療法人江坂歯科医院に勤務、翌年院長に就任する。その後、大阪府の歯科医院にて 5年間勤務。その後、平成18年に「千里中央 にしお歯科(大阪府豊中市)」を開院。