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口が閉じにくい原因は歯並び?歯列矯正した方がいい場合とは
人は呼吸をするとき、鼻から息を吸い込む鼻呼吸を行います。ところがお口がポカンと開いたまま呼吸をする「口呼吸」をしている方がとても多く見られます。
口で呼吸をすると、健康面で色々な悪影響が出ると言われていますが、お口の健康にも影響が及んでしまいます。その口が閉じにくい原因として、歯並びの悪さが関連しているかもしれないのです。
口呼吸によるお口の健康への影響とは?
では口呼吸は、お口の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。お口の中は常に唾液で潤っており、お口の中の健康バランスを保つ働きをしています。
しかし口がずっと開いた状態だとお口の中が乾燥してしまいます。唾液には細菌を洗い流す作用があり、口呼吸で唾液が減ると細菌だけがどんどん増えてしまいます。特に虫歯菌が増殖しやすくなり、虫歯リスクが高まってしまいます。
またお口の中には虫歯菌や歯周病菌だけでなく、様々な種類の細菌が非常に多く存在しています。お口の中の潤いが減ると細菌が大増殖し、不潔な状態になりやすくなります。その結果口臭がきつくなり、エチケット面に影響が出てしまいます。
そして歯並びへの影響も懸念されます。口が開いたまま長期間過ごすと舌が下方へ下がったままになります。舌は本来、舌の先端が上顎に触れているのが正しい位置であり、上顎の成長を促すことに繋がります。上顎が広がると歯が並ぶスペースが確保され、永久歯が正しい位置に並ぶ可能性が高くなります。
ところが口呼吸のまま過ごすと上顎の成長が促されず、狭いスペースの中で永久歯が生えてきてしまいます。その結果、出っ歯やガタガタの歯並びになってしまうのです。
口呼吸の原因が歯並びにある?
ではなぜ口呼吸になってしまうのでしょうか。口呼吸になる原因は様々で、鼻の機能に問題がある場合が多く見られます。慢性鼻炎や副鼻腔炎など、鼻が常に詰まった状態の方は鼻で呼吸をするのが苦しい状態でしょう。
鼻の機能に原因があると考えられる場合は、内科医や耳鼻咽喉科の医師の指導の下で改善を促しながら口呼吸を改善していきたいところです。
しかし鼻の機能に問題がないにもかかわらず、常に口が開いたまま呼吸をしている場合、歯並びが原因と考えられることもあります。特に出っ歯やオープンバイトは口が閉じにくく、閉じていたつもりでも気が付けば口が開いてしまっていることもあるでしょう。
本来なら幼少期に歯列矯正を行っておいた方が良かったのかもしれません。しかし様々な理由で矯正治療に至らず、歯並びが悪いまま成長して口呼吸も改善されなかったのではないでしょうか。
口呼吸を改善しようと試みても、飛び出している前歯や噛み合わない奥歯、ガタガタで色んな方向を向いている歯並びが邪魔をして、気が付けば口が開いてしまっているのかもしれません。
つまり「口呼吸をするから歯並びが悪くなる」だけではなく「歯並びが悪いから口呼吸になる」ということなのです。
歯列矯正で改善できる場合も
口呼吸の原因が歯並びにある場合、矯正治療を受けることで口呼吸から鼻呼吸への改善を促すことが可能となります。
軽微な出っ歯や歯並びのガタつきなら、部分矯正で改善できることもあるため、歯並びが気になる方はいちど専門医に相談してみることをおすすめします。
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コラム監修者 :にしお歯科院長 西尾裕司
大阪大学歯学部を卒業後、医療法人江坂歯科医院に勤務、翌年院長に就任する。その後、大阪府の歯科医院にて 5年間勤務。その後、平成18年に「千里中央 にしお歯科(大阪府豊中市)」を開院。