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矯正装置から歯のトラブルに⁉臭いを予防する洗い方とは
矯正装置にはワイヤー矯正やインプラント矯正など固定式のものと、マウスピース矯正や床矯正といった取り外し式のものがあります。矯正をしている方はしていない方と比べると、装置に細菌が付きやすいためお口の中の環境維持が難しい傾向があります。矯正中のお口の健康を維持するためには、装置を清潔にしておくことがとても大切になります。今回は、矯正中のお口の中の環境を中心にお話をいたします。
お口の中は細菌だらけ!
どんなに健康な方で、今までむし歯や歯肉炎になったことがない方でも、お口の中に細菌は数多く存在しています。細菌の中でも、お口の中に際立った影響を与えることがほとんどない常在菌と、むし歯や歯周病のように重篤な影響を与えるものがあります。またカンジダ菌など、カビが存在していることもあり、どんなにお口の中の状態に気を付けても、口腔内の細菌をゼロにすることは残念ながらできません。
特に唾液の少ない方、寝起きの状態はお口の中の細菌が増殖しています。このように、お口の中は常に細菌が存在しており、お口のコンディションによっては細菌だらけという方も決して少なくはありません。
矯正装置は常に汚れている
矯正装置は固定式でも脱着式でも、常に汚れとの戦いと言ってもいいでしょう。矯正治療をしていない方に比べ、どうしても汚れや細菌が付着しやすいため、矯正治療中は歯磨きはもちろん、常に装置をキレイに保つ必要があります。面倒だからといって装置のケアを怠ると汚れが溜まり、そこに細菌が付着して臭いの原因となります。ワイヤー矯正の方はブラケット周囲に汚れが入り込みやすく、床矯正やマウスピース矯正の方は、装置全体に汚れが付きやすくなります。
矯正装置が虫歯などのトラブルに
矯正治療中はむし歯や歯肉炎などのリスクが高くなることは、よくご存じと思います。矯正中に歯や歯ぐきにトラブルが起きると、矯正治療の進み具合に影響が出るだけでなく、将来的な歯の寿命にも関わってしまいます。
意外に思われるかもしれませんが、マウスピース矯正は虫歯になりやすいのです。と言うのも、マウスピースで歯を覆うため、唾液の循環が悪くなるからです。唾液は細菌を洗い流す作用がありますが、マウスピースが歯を覆ってしまうと、唾液が歯に流れなくなります。もし歯磨きが不十分な状態のまま虫歯菌が閉じ込められてしまうと、そこからむし歯が発生する可能性があります。歯磨きがしやすいメリットがある反面、このようなリスクがあること知っておくべきでしょう。
装置をこまめにお手入れ
ワイヤー矯正の場合、歯磨きのたびにブラケット周囲を洗うようにしましょう。ブラケット周囲の細かな汚れを落とすには、ワンタフトブラシが便利です。ワンタフトブラシを一本用意しておき、食後の歯磨きの時にさっと汚れを落とすと良いでしょう。
マウスピース矯正や床矯正のような脱着式の装置は、外した際に流水でキレイに洗い流しておきましょう。そして日に一度は専用の洗浄剤を使っておくことで、細かな雑菌を降り除くことができます。
矯正中はお口の中だけでなく、装置にも気を付けておきましょう。
コラム監修者 :にしお歯科院長 西尾裕司
大阪大学歯学部を卒業後、医療法人江坂歯科医院に勤務、翌年院長に就任する。その後、大阪府の歯科医院にて 5年間勤務。その後、平成18年に「千里中央 にしお歯科(大阪府豊中市)」を開院。