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舌や唇の癖が歯並びに影響している!原因と改善方法とは?
歯並びが悪くなる原因には、遺伝、顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪いといった骨格性のもの以外に、下や唇による無意識の癖によるものがあります。では舌や唇による悪癖は、歯並びにどのような影響を与えるのでしょうか。
日常の癖が歯並びに与える悪影響
歯並びや噛み合わせの悪さは、主に小児時期から見られるようになりますが、成人後にも歯並びや噛み合わせの変化は起こるものです。歯並びの悪さを引き起こす悪癖の代表といえば、幼児時代の長い指しゃぶりがすぐに思い浮かぶでしょうが、大人になっても指しゃぶりをする人はまずいません。しかし幼少時代からの癖は止めようという強い意志がないと、無意識に引き継がれるものです。
例えば口呼吸です。口呼吸は小さいお子さんによく見られる習性ですが、成人とともにだんだん改善される傾向があります。しかし大人になっても口呼吸の習慣が改善されず、気が付けば口が開いてしまっている方もいらっしゃいます。これは出っ歯などの歯並びが原因しているものの他に、鼻の疾患によりどうしても口で呼吸をせざるを得ないケースなどが考えられます。
また舌の位置が低いことも、歯並びの悪さに繋がります。舌の位置が低いと上顎の骨が広がらず、歯列の乱れを引き起こしてしまいます。なお口呼吸は常に下の位置が下がっている状態となり、歯並びの乱れや噛み合わせの異常のほか、むし歯や歯周病の原因にもなります。幼いころから舌を前方に突き出す癖がある方も、成人後も無意識に行っていることもあり、噛み合わせを乱してしまいます。
その他の日常的な癖が引き起こす歯列や噛み合わせの乱れとして、頬杖や枕の上に顎を載せたまま読書を行う、いつも同じ側を下にして寝る、なども挙げられます。このように、日常の何気ない習慣が、実は歯並びの乱れや噛み合わせの異常を引き起こしてしまうことがあります。そしてそれは必ずしも幼児時代だけではなく、大人になっても引き起こされることがあるのです。
歯列矯正や習慣を改善
舌や唇の周りの筋肉は、歯列に大きく関わります。全体矯正や部分矯正による歯列矯正と併せて、舌や唇の周囲の筋肉を鍛えるトレーニングを行うことも、改善に繋がります。
また口呼吸は歯並びだけでなく、むし歯や歯周病の原因にもなるため、意識して治す必要があります。出っ歯で口が閉じにくい場合は歯列矯正を行いながら、普段から意識して鼻呼吸をするように心がけて下さい。もし鼻の疾患や扁桃肥大が原因の場合、耳鼻咽喉科で治療を受ける必要があります。
このように大人になっても日常の悪癖により歯列が乱れてしまうことがあります。原因を突き止め、歯列矯正とともに症状に応じた治療を行いながら健康的な口元へ改善していきましょう。症状が軽い場合、部分矯正で改善可能なケースもあります。まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
コラム監修者 :にしお歯科院長 西尾裕司
大阪大学歯学部を卒業後、医療法人江坂歯科医院に勤務、翌年院長に就任する。その後、大阪府の歯科医院にて 5年間勤務。その後、平成18年に「千里中央 にしお歯科(大阪府豊中市)」を開院。