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大人のすきっ歯の原因は?部分矯正で治すことは可能?
年齢を重ねるにつれ、ふと気が付くと歯と歯の間にすき間ができていた・・・こんな経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?歯と歯の間のすき間、いわゆる「すきっ歯」は大人になってから起こることがあり、審美性を低下させてしまいます。すきっ歯を治したいけれど、矯正治療は大掛かりになるかも・・・と躊躇している方にとって、部分矯正は費用と期間を抑えて治療ができます。では大人になってからのすきっ歯を部分矯正で治すことはできるのでしょうか。その原因と注意点も併せてお話いたします。
大人になってからのすきっ歯の原因とは?
すきっ歯はどちらかといえば、子どもの歯並びによく見られるイメージがあると思います。また元々歯の本数が足りていない、乳歯が残っているなどといったケースもすきっ歯の原因になります。
しかしそれだけでなく、大人になってから少しずつ歯と歯の間にすき間ができてしまうことがあります。では大人になってからの歯のすき間には、どのような原因が考えられるのでしょうか。
歯周病
大人になってからすきっ歯になってしまった原因でまず考えられるのは、歯周病です。歯周病自体、成人になるとほとんどの方が罹患してしまいますが、歯周病が悪化することで歯にすき間が生じてしまうことがあります。歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨がだんだん吸収され、歯が動き始めてしまうことは良く知られていると思いますが、これがまさか歯のすき間を生じさせてしまうことは、案外ご存じない方が多いのではないでしょうか。
歯周病が進行して歯槽骨が吸収され始め、そこへ歯を揺さぶるような力が加わると、歯は動いてしまいます。歯を揺さぶるような力というのは、毎日の食事だけでなく、舌癖や歯ぎしりなどです。歯周病の進行と歯を揺さぶる力が持続的に加わることで、すきっ歯になってしまうことがあります。前歯にすき間があり、ハの字に開いている方は歯周病の悪化によるすきっ歯であると考えられます。
歯ぎしり
歯ぎしりは無意識に行っている癖であり、歯の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。歯の咬合面や顎の関節にダメージを加えてしまうだけでなく、歯ぎしりによって歯が動いてしまうことがあり、歯並びを乱したり、すき間を作り出してしまうことがあります。
歯の損失の放置
大人になると、むし歯や歯周病になる方が多く、特に歯周病はほとんどの方が罹患し、歯の損失へと繋がりやすくなります。歯を失ってしまったら、すぐに失った部分を補う治療が必要になります。しかしこの治療を放置したままにしておくと、歯は少しずつ移動したり倒れてくるなど、すき間を埋めようとします。その結果、歯並びが乱れる、すき間ができてしまうということになります。
すきっ歯は部分矯正で治すことはできる?
すきっ歯自体は矯正治療で治すことができます。またすき間の状態によっては、部分矯正で治すことも可能です。部分矯正は全体矯正よりも費用と治療期間を大幅に抑えることができますので、歯のすき間にお悩みの方にとっては矯正治療に踏み切りやすいのではないでしょうか。ただ部分矯正は、全ての歯並びに適応できるわけではありません。すきっ歯を部分矯正で治すことができる条件としては
・歯を抜く必要がない
・奥歯の噛み合わせに問題がない
・軽度な症例
・重度の歯周病でない
などが挙げられます。これ以外にも、医師が診察をして部分矯正でも対応ができると判断されたケースなどです。
部分矯正は、前歯だけを動かす治療法で、ワイヤーもしくはマウスピースといった装置を付けて歯を動かします。歯を抜かずに動かしますが、歯と歯の重なりがある部分は、ディスキングという処置を行い、歯の間にわずかなすき間を作って歯を並べるスペースを作ります。
すきっ歯の場合は元々すき間ができているので、ディスキングを行うことはあまりないと思います。
他にすき間を埋める方法としてはダイレクトボンディングやセラミッククラウンを被せる治療がありますが、部分矯正や矯正治療は噛み合わせも治しますので、トータルバランスを考えると、部分矯正や矯正治療が適しているでしょう。
すきっ歯の原因を作らないためには?
大人になってからのすきっ歯の主な原因は歯周病です。また歯周病などで歯を失ってしまった場合も、すき間が生じる原因となります。
若い頃はこんなすき間などなかったのに・・・と思われる方の主な原因である歯周病は、予防することができます。毎日の歯磨きに加え、定期的に歯石除去やクリーニングを行うことで歯周病の悪化を防ぐことができます。そのうえで、審美性を向上させるために部分矯正を行うと、歯並びも揃って歯磨きもしやすくなるでしょう。
わずかなすき間や歯周病がそれほど進行していない状態なら、部分矯正でも十分対応が可能です。しかし歯を失ってしまった、歯周病が悪化してぐらぐらしているといった状態では部分矯正や矯正治療は難しいかもしれません。まずは歯周病を悪化させないよう、普段からメンテナンスをしっかりと行いましょう。
歯並びのお悩みは何歳になってもつきものですよね。若い頃と比べて歯並びが変わってきた、すき間ができてきたなど歯並びにお悩みの方は、部分矯正や矯正治療で改善が可能です。すき間や歯並びの乱れの原因とともに、ご自身に適した治療法でいつまでも美しい口元をキープしましょう。